ハーモニーの大切さを知る人たち:コーラスグループ『すみれの会』
「真室川での暮らしを楽しんでいる人」の紹介企画、第三弾。
今回ご登場いただくのはコーラスグループの『すみれの会』の皆さん。ハーモニーの大切さを知り、人生のヒントや彩りを見つけた人たちです!
インタビューで特に印象的だったのは「(会の仲間と)スーパーなんかで会うとホッとする」という言葉。
それだけ仲が良く、お互いに大切な仲間だと感じているのでしょうね。
『すみれの会』の紹介動画はこちら
『すみれの会』とは
すみれの会の発足は1985年。
小学校の文化祭のときにPTAの出しものとして合唱したのがキッカケだそう。
その頃には5,6名だったのが現在は20名!(動画の取材後にも新しく4名増えたそうです)
発足当時の子どもたちが卒業した後も、合唱を続けたいという方が集まって活動を続けていくことにしたんだとか。
有志が集まり、音楽の先生に指導してもらって練習を重ねたかいもあって、NHKの番組に出演したりミュージカルに参加したこともあったそうですよ!とても熱心に活動されてきたんですね!
当初は夜間に練習していたものの、参加している人たちの生活スタイルの変化に合わせた結果、現在では日中の練習が中心になっているそうです。練習の時間が変わったことにより参加できなくなった方もいたそうですが、発足当時のメンバーはそのままずっと続けているそうで、仲の良いのが特徴と話してくださいました。
事情により20数年離脱されていた方からは、「復帰するときに心温かく迎えいれてもらえて安心した」と教えてくださいました。
現在の『すみれの会』
「みんなの笑顔に触れるのがここに来る目的です」
「日常生活から離れて音楽だけに没頭できる時間です」
歌の練習中は歌に没頭し、休憩時には色々な話の花が咲き続ける『すみれの会』では、主に次の2つの発表の場を目標に練習しています。
- サマーコンサート(新庄市・6月下旬開催)
- 真室川町町民芸術祭(真室川町・10月上旬開催)
これらの直前には練習が増えることもありますが、基本的には月に2回練習されています(水曜日の午後が多い)。
2つの発表の場以外にも、学校や高齢者向け施設などでのボランティア活動も積極的に行ってるそうです。
ここ数年の、歌唱はおろか当たり前の会話まで難しい状況だったのを乗り越えてきたこともあって、なおさら皆で顔を合わせておしゃべりしたり気持ちをあわせる時間を大切にされているのだろうなと思いました。
なかには、練習時間にしっかり声を出せるように、早めに練習会場に来て柔軟体操を済ませて練習に臨む方もいるそうですよ!
『すみれの会』の講師
2021年から講師を担っているのは佐藤雄平氏。
とても気さくで親しみやすいと慕われる氏は、ドイツのオペラ楽団で活躍されていたテノール歌手。
2021年に真室川町にUターン後、町内や最上地方に多様な文化を紹介したいと熱心に活動されている方です。
佐藤雄平氏プロフィール
1957年生まれ、真室川町安楽城出身。神奈川県洗足学園にて声楽を学ぶ。
1979年渡独し、ベルリン芸術大学に入学。
1990年~1995年ヴィッテンベルク歌劇場にてテノールソロを勤める。
- タミーノ「魔笛」
- アルフレード「椿姫」
- アルマヴィーヴァ伯爵「セヴィリアの理髪師」
- ライオネル「マルタ」
他
その後フリーにて数多くのオペラの客演、コンサートに出演。
2001年~2020年ベルリン・コーミッシェ・オーバー歌劇場のコーラス団員として勤める。
2021年帰国し現在に至る。
『すみれの会』参加者が語るハーモニーの大切さ
「3部門にわかれて、3つのパートで重なりを楽しむことができて心が満たされる」
お一人がそう話してくれた後には、色んな人から次から次にコーラスの素晴らしさやハーモニーのもつ力を紹介してくださいました。
たとえば……
コーラスは一人では歌えない。日常生活も一人ではどうしようもないことがある。
悩んだり、イライラが募ったときは、いわば一人でコーラスを歌おうとしているもの。
コーラスに来れば、他の人と別々のパートを歌うことで、音楽に幅がでて豊かな気持ちになる。
それを、日常生活にたとえると、皆がそれぞれの別パートを担っているからこそ、人生にも起伏や幅が生まれる、と考えることができる。
そう思えば、人々と織りなしあう人生のハーモニーを楽しもうと思うことができる。
「歌うことがこんな風に日常生活へ変化を与えている実感があるからこそ、コーラスをずっと続けているのだと思います」
「元気な限りコーラスを続けていきたいと思っています」というお言葉にも納得しました。
『すみれの会』に参加するには
『すみれの会』では、新規参加者を募集しています。
コーラス未経験者でももちろん大歓迎だそうですよ!
インタビュー動画で紹介してくださったように、コーラスの発表を聞いた直後に「参加したいです」と申し込みをされる方が多いようです。ただ、発表会のタイミングと関係なくいつでも参加希望者を受け入れているそうで、たまたま動画の取材日にも新規参加の女性いらっしゃって早速歓迎されていました。
(先にも書きましたが)練習はもっぱら日中の主に水曜日の午後に行われることが多く、1回およそ2時間程度。
日中なので、子育て中の方やリタイアされた方に向いているかもしれませんね。
2時間というと、長時間に見えますが、途中で和気あいあいとした休憩をはさみます。
「歌うことは1割、皆とおしゃべりするために来てるわね」なんて笑いながら仰る方もいるくらいでした。
(この時間はオフなので撮影NGと言われてしまい、皆さんの笑顔を撮れなかったのが残念と思うくらい……)
気になる方は真室川町中央公民館で練習スケジュールを確認のうえ、直接練習会場へお出かけください。
見学のみでも構わないそうです。
問合せ先
真室川町中央公民館
開館時間:8:30~21:30
電話:0233-62-2305
今後も、まむろ暮らしを楽しんでいる人を紹介していきます
真室川での暮らしを楽しんでいる人を紹介する本稿はいかがでしたか?
今後も「まむろ暮らし」では、小さな町だからこそ繋がれる人を通じて、真室川のことを紹介していきたいと思っています。
移住や定住には、自分がやりたい実現したいと思っていることを教えてくれる先輩や仲間との繋がりも大事です。
お隣さんや地区の方々との繋がりももちろん大事ですが、心置きなくお話しできる場や心の拠り所が複数あることも大切ですよね。
「真室川に〇〇な人はいませんか?」というお問い合わせがあれば
該当する方がいれば積極的にご紹介したいと思います。
本稿と同様に、記事にして紹介もしていきたいですね!
まむろ暮らしをキッカケにして様々なご縁が生まれたら、とても嬉しいです。
取材・テキスト・動画制作 家崎耕平
編集 梶村勢至