真室川産の稲わらでしめ縄づくり。第四回オンラインツアーを開催しました。
2022年12月11日に、第四回オンラインツアー「伸ちゃんとつくる!迎春しめ縄飾りの会」を開催しました。
オンラインツアーにご参加いただいた皆さま、開催にあたってご協力いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
オンラインツアーの様子
ダイジェスト動画で見る
今回のオンラインツアーは、煤払いの日の数日前という、しめ縄飾り作りにはピッタリな日の開催となりました。
しめ縄づくりのハイライトと言えば「縄綯い(なわない)」でしょうか。藁と藁をよりあわせて縄を作っていく縄綯いの工程は素人には複雑で、画面越しでの説明で無事に完成させることができるか少し心配していました。
しかし、さすがオンラインオフラインに関わらずワークショップでの経験が豊富な伸ちゃんです!参加者された方全員が、かっこいいしめ縄を作りあげることができましたよ!
オンラインツアーの様子は、ダイジェスト動画でぜひご覧ください
【※】上記動画はサンプルとして仮置きです【※】
工房ストロー主宰 髙橋伸一さんのこと
今回講師を引き受けてくださったのは、真室川町在住で農業とわら細工の二足の草鞋を履く、伸ちゃんこと髙橋伸一さんです。
元真室川町役場につとめる公務員でしたが40歳を契機に退職し、家業の農業に従事するとともに、工房ストローを立ち上げてわら細工職人になりました。
伸一さんが作るわら細工は、昔ながらの技法を用いながらも、現代の暮らしや用に合うように意匠を変えたり創作したものが多く、洗練されたわら細工と言えるでしょう。毎年年末を迎える時期になると、翌年の干支のオーナメントが発表されるため、心待ちにしている方も少なくありません。
また、前述したとおり、ワークショップの依頼も多く県内外から講師として招かれる人気作家でもあるんですよ。伸ちゃんがリデザインした現代のわら細工は若者にも受け入れられています。
わら細工は、かつては山形県一帯で農家の冬の生業として行われてきましたが、そうした山形の農家の系譜を引き継いでいるのが伸ちゃんなのかもしれません。真室川町の移住体験ツアーでも伸ちゃんのワークショップは大好評です!
わら細工に使用する稲わらも、伸ちゃんが作っています。
わら細工用に栽培している稲は12種類を数え、色や背丈などが異なり、作るものによって使い分けをしているそうです。これらの稲からは米を穫らず、まだ暑い9月中下旬の葉の色が鮮やかなうちに刈りとっているそうですよ。
今回のオンラインツアーに参加いただいた皆さまにも、あらかじめ伸ちゃんの「赤米」のわらをお送りしていました。
わら細工づくり体験のはじまりはじまり
「縄綯い」というと、合わせた手のひらでわらを挟み、こすり合わせるようにして綯う姿を想像する方も多いと思います。しかし、そうした方法ではコツを掴むのに時間がかかることもあるため、今回は指先で縄を撚りあわせていく方法を教えていただきました。
伸ちゃんのレクチャーはとても手慣れたもの。ここで困るだろうなというポイントポイントで、時間をかけて分かりやすく、時には何度も繰り返して教えていきます。それでも最初は、リモートの画面越しに教えてもらったことを実際に再現することに手間取っているようでした。
リアルでも戸惑ってしまうくらいですから仕方がありません。焦ってしまうところですが、伸ちゃんが丁寧に待っていたり、ときには前の行程に立ち戻ってレクチャーしてくれるので、参加者の皆さまも次第に安心して目の前の作業に没頭していく様子がうかがえました。
わらが縄になってしまえば、完成までもうすぐ!
自分でつくるしめ縄の姿が見えてくると楽しくなりますよね。次第に皆さんの顔もほころび始め、モニター越しにも空気が和んでいくのが分かりました。
最後は皆で、つくったしめ縄を手に記念撮影!
みんな「やんばい」です!!
こんな感想をいただきました
皆さんがしめ縄を作り終えたところで、全体を通じた感想をお伺いしました。
撚りあわせる作業がなかなか難しくて、一度ガタガタしてしまうとそのあとが大変になりました。
困っていると、伸一さんが戻ってもいいよって言ってくれるのがありがたかったです。
人生にも言えることだな、一回やっても戻れるんだな、って思いました。
また作れたら、もっといいものができるなって思うので身の回りの他の素材でやってみたいなと思いました。
良い新年を迎えられそうです。ありがとうございました。
その他には、このような感想もいただきましたよ。
初めての縄作りで、始めは逆方向にネジっていたので、途中から撚り直したりしました。
難しかったですけど、楽しく作ることができました。今年のお正月はこれを玄関に飾ります。また来年も参加したいと思います。
藁を使うのは初めてでしたが、硬かったり脆かったり難しかったです。
真室川町のことがたくさん知れて、みなさんのやり取りを通じて町の雰囲気も伝わってきて、とても楽しかったです!
ガイダンスと体験でいろんなことが知れて、真室川町に対する解像度が上がったため、訪ねてみたくなりました。
雪が降る景色を見ながら藁細工をしたくなりました!
今の時代ってお金を出せば何でも買うことができるので
自分達のそばにあるものとか、手仕事とか古きよきものとか
ちゃんと伝えていかないといけないなって改めて思いました。
今は大勢で集まって一緒にやることが制限されているので
今日皆さんと一緒にわら細工ができてよかったです。
伸一さんが繊細にやってらっしゃる姿をみて、こういうのを飾って生活するのは素敵だなって改めて思いました。
オンラインショップを覗いてみたいと思います。
仲良さそうで楽しそうな本部の様子が素敵だと思いました。ありがとうございました。
どのように観てくださいましたか?
今回のツアーに寄せられたこの他の感想では、「実際に訪ねて他のわら細工も教えていただきたいな」という声や、「オンラインで山菜や伝承野菜の料理教室に参加したい」、「漬物作りやぜんまい揉みを体験をしたい」といったお声をいただきました。。
ここまで当ページをご覧いただいた皆さまは、どのように観てくださったでしょうか?
感想や、「○○のツアーがあったら参加したいな」とか「○○について聞いてみたいな」などのご要望やご質問があればぜひお知らせくださいね。
過去のオンライン体験ツアー
2022年3月に開催して大好評だった「うんめぇ!納豆汁の会」ツアーの様子はこちらからご覧いただけます!
また開催したいと考えていますので、気になる方もぜひご確認ください。
オンライン体験ツアーで楽しく過ごせたら、次はリアルな体験ツアーに参加するのはいかがでしょう?「せっかくなら伸ちゃんに会いたい!」など、ご要望にもお応えします(要事前調整)。
動画制作 家崎耕平
構成・編集 梶村勢至